青山美智子さん著書の「リカバリー・カバヒコ」を読みました。
2024年本屋大賞ノミネート作品です。
この本の感想・レビューをお伝えします。
登場人物は、進学校に通う高校生や、駅伝大会に出たくない小学生など。
公園の遊具「カバヒコ」につながりがある短編小説集です。
まず、「リカバリー・カバヒコ」のおすすめポイントを説明していきますね。
「リカバリーカバヒコ」のおすすめポイントはコレ!

「リカバリー・カバヒコ」のおすすめポイントは、次の通りです。
- かわいく優しいイラストの表紙
- 表紙のような優しい物語
公園のカバヒコに腰かける女性の後ろ姿のイラストが表紙です。
夜の公園の風景がとてもかわいらしく、ほんわかした気持ちになります。
内容も、表紙の期待を裏切らない優しくて癒やされる小説です。
表紙のイラストに惹かれて買ってしまった方を後悔させません。
久しぶり読書のリハビリ本として、または普段本を読まない方のファースト読書にもおすすめです。

ジャケ買いしても大丈夫!
では、「リカバリー・カバヒコ」の感想・レビューを説明していきますね。
「リカバリーカバヒコ」感想・レビュー

「リカバリー・カバヒコ」の感想・レビューは、
- 癒やされる優しい小説
- 私にもあるある悩みに共感できる
- カバヒコではなく、自分の心でリカバリーする
では、1つずつ説明していきますね。
癒やされる優しい小説
「リカバリー・カバヒコ」は、とても癒やされる優しい小説です。
カバヒコとは、公園にあるカバの遊具のこと。
上にまたがるアレです。
子供の頃に、1度は乗ったことがあるのではないでしょうか。
自分が治したい場所をカバヒコの同じ場所に触るとリカバリーする、という話を、公園近くのクリーニング店で聞いた主人公たちが触りに行きます。
目を治したいならカバヒコの目、耳を治したいならカバヒコの耳、という具合に。
素敵なお話です。
残念ですが、うちの近所にカバヒコはいません。
いればいいのに・・・。

自分が治したい場所と同じ場所をカバヒコに触るとリカバリーします。
カバヒコに触る前と触った後の主人公たちが、どのように変化したかが描かれています。
悩みを持つ人たちに、そっと寄り添うカバヒコが優しくて癒やされます。
私にもあるある悩みに共感できる
登場人物は小学生から80歳のおばあさんまで。
性別・年齢もいろいろ、悩みもいろいろです。
悩みは人それぞれ違いがありますが、私にもあるあるの内容ばかりでした。
「主人公と同じ年齢の頃に、同じようなことを考えていた」「今の自分も同じような感じ」などと共感できることが多かったです。
その人ならではの悩みというよりも、誰にでもある身近な悩みという感じです。
どんな方でも、読みやすいのではないでしょうか。

登場人物の悩みに、共感できることが多いので、どんな方も読みやすい小説です。
主人公たちはカバヒコに触れたことがきっかけとなり、悩みが変化をしていくのですが、どうやら彼が治してくれたのではなさそうです。
カバヒコではなく、自分の心でリカバリーする
登場人物たちは、カバヒコに触ることで変化が訪れます。
カバヒコ効果なのでしょうか。
私にはカバヒコ効果というよりも、カバヒコに触れたことで彼ら自身の心がリカバリーしているように感じました。
実は、自分の心でリカバリーしているのです。

カバヒコに触れた後、登場人物たちの心がリカバリーします。
もともと心はリカバリーする力を持っている、そのきっかけがカバヒコの存在です。
つまり、彼がいなくても自分で方法を知っていればリカバリーができるのです。
カバヒコがいなくても大丈夫。
近所にカバヒコがいなくても大丈夫です。
人は自分で回復できる力を持っているもの。
物事の見方を少し変えるだけで解決できることは多いものです。
誰にも言えない深刻な悩みと思っていたのに、思い切って他の人に話したら笑われてしまった、こんな経験はありませんか?
主人公たちは、カバヒコに触れたことで、物事の見方が少しだけ変化しているような気がします。
そして悩み解決の糸口を見つけるのです。
どんな悩みか、物事の見方をどうして変えていけたのかは、実際に本を読んで確認してください。

人はリカバリーする力を持っています!
【青山美智子さん著書レビュー記事】
文字のみなので、画面が白黒の端末で読むのがおすすめ