宮島未奈さん著書の「それ行け!平安部」を読みました。
この本の感想・レビューをお伝えします。
タイトル通り、平安部に所属する高校生の物語です。
イメージするのは、平安部に所属する学生たちの青春ストーリーですね。
それで間違いありません。
宮島未奈さんの過去の小説は「成瀬は天下を取りにいく」「成瀬は信じた道をいく」「婚活マエストロ」があります。

平安部って、私が通った学校はありませんでした。
「それ行け!平安部」感想・レビュー

「それ行け!平安部」の感想・レビューは、
- 安心して読める宮島未奈ワールド
- 安以加に接するメンバーの距離感が絶妙
- 変化が少ないおだやか小説
では、1つずつ説明していきますね。
安心して読める宮島未奈ワールド
宮島未奈さんの小説と言えば、本屋大賞受賞作「成瀬は天下を取りにいく」「成瀬は信じた道をいく」のインパクトが強いですね。
主人公の成瀬あかりと友人や家族、近所の人たちや成瀬と関わる人たちとの交流を描いた小説です。
「成瀬は天下を取りにいく」「成瀬は信じた道をいく」については、下をご覧ください。
成瀬シリーズの後には「婚活マエストロ」が発売されています。
これも婚活マエストロと呼ばれる女性と男性Webライターの交流を中心に描いた小説です。
「婚活マエストロ」については、下をご覧ください。
過去の3作品を全て読みましたが、著者の宮島未奈さんの小説は、次のような特徴があるように感じます。
- 登場人物に嫌な人がいなくて安心して読める
- 登場人物のキャラが強くて印象に残りやすい
- 長編小説でない
嫌な人がいなくて安心感がある・さらにキャラ強めの登場人物ばかりなので、読書初心者にも読みやすいのです。

「それ行け!平安部」は、これまでの宮島未奈さんの小説と同じ雰囲気で描かれています。
「それ行け!平安部」も、過去の宮島さんの小説と同じ雰囲気で描かれており、すでに宮島未奈ワールドを知っている方にとっては、期待を裏切らない作品です。
安以加に接するメンバーの距離感が絶妙
「それ行け!平安部」は、平尾安以加という平安時代を愛する高校1年生が「平安部」を作ろうと、クラスメイトの牧原栞に話を持ちかける場面から始まります。
安以加はちょっと変わっていますが憎めない女子。
そんな安以加に、栞を始め平安部のメンバーが楽しく優しくゆるく接する姿にホッとします。
彼女に入れ込みすぎない距離感が絶妙なのです。
平安部のメンバーも、個性強めキャラクターで特徴があります。
「成瀬は天下を取りにいく」「成瀬は信じた道をいく」を読んだ方なら、
- 成瀬あかりは平尾安以加
- 島崎みゆきは牧原栞
とイメージすればよいでしょう。

安以加と彼女に接する平安部メンバーの姿にほっとします。
「成瀬シリーズ」は島崎みゆきが主人公ですが、「それ行け!平安部」は牧原栞が主人公です。
変化が少ないおだやか小説
「それ行け!平安部」は、高校生の部活動小説です。
スポーツで全国制覇を目指すような青春ストーリーではありません。
「文化系おだやか青春小説」です。
平安部は、文字通りピンポイントで平安時代をテーマに活動を始めます。
何をするのかと想像してしまいますが、意外と活発に活動します。

平安部は、意外と活発に活動します。
成瀬シリーズよりも全体に穏やかな雰囲気です。
先に平尾安以加は成瀬あかりに当てはまる、とお伝えしましたが、成瀬ほど破天荒な感じではありません。
しかし、全体に似たような小説となっているので、「成瀬は天下を取りにいく」「成瀬は信じた道をいく」が好きな方には期待を裏切らない物語です。

成瀬あかりが好きな方に、おすすめです。
【宮島未奈さん著書レビュー】
文字のみなので、画面が白黒の端末で読むのがおすすめ