酒井順子さん著書の「うまれることば、しぬことば」を読みました。
この本の感想・レビューをお伝えします。
エッセイスト酒井順子さんの時代を切りつつ、世相を斬るエッセイです。
テーマは「ことば」。
もちろん日本語です。
タイトルで想像がつくように、時代の波に押されつつ生まれた新しい言葉や、使われなくなった言葉をテーマに書いています。
言葉を知ると、世相がわかるのです。
言論学者の論文とは違うので、ご注意ください。
彼女のエッセイは、ご自身が若い頃と現在を比べる作品が特徴です。
(文章から推測すると)50代後半の酒井順子さん。
特にアラフィフ世代は、ご自身の体験と比べながら読めるので、とてもおもしろいはずです。

アラフィフ世代に、特におすすめ!
「うまれることば、しぬことば」感想・レビュー

「うまれることば、しぬことば」の感想・レビューは、
- 最近は、はやり言葉の賞味期限が短い
- はやり言葉の賞味期限が短いのは、世の中の変化が速いから?
- 「言葉は生き物」である
では、1つずつ説明していきますね。
最近は、はやり言葉の賞味期限が短い
「うまれることば、しぬことば」を読んで感じたことがあります。
それは特に最近、はやり言葉の賞味期限(新しい言葉が生まれてから使わなくなるまで)が短いのではないかということ。
酒井さんも文中でおっしゃっていますが、この数十年で急速に進んだIT化の影響ではないでしょうか。
インターネットが普及する前、時代を先取りするための情報ツールは、もっぱらテレビと雑誌でした。
おそらく世の中に出るまでに、少し時間に余裕があったはずです。
テレビで放送したり、雑誌を発売したりするまでに編集者が確認するでしょうし。
ところが、最近の最速情報ツールはSNS。
SNSは、個人が思いついた途端に発信できます。
とても速い。
思いついたら、あっと言う間です。
たったひとりのSNSの投稿が、世の中でブームになってしまうこともありますね。
インフルエンサーと言われる人に、世間が注目する機会も増えました。
例えば、テレビや既存のWEBメディアで売れていると言っているスイーツは、すでにピークが過ぎていることがあります。
SNSがテレビの先を行く世の中です。
短いインパクトのある言葉で、誰でも発信できるSNS。
スマホの中を、あっと言う間に通り過ぎ、消費される言葉の賞味期限は、当然短くなるでしょう。

スマホの中をあっと言う間に通り過ぎていく言葉たち。言葉の賞味期限が短くなってしまう原因ではないでしょうか。
言葉の賞味期限が短いことは、世の中の変化が速いことにもつながります。
はやり言葉の賞味期限が短いのは、世の中の変化が速いから?
SNSであっと言う間に発信される言葉の数々。
言葉たちは、たくさんの人のスマホの中をあっと言う間に通り過ぎます。
「バズった」などとも言われ、一瞬で流行語となり、1つの言葉の賞味期限がとても短いのです。
はやり言葉の賞味期限が短いのは世の中の変化が速いからかな、と感じました。
バズった言葉が一瞬で過ぎ去り、あっという間に使われなくなってしまう言葉たち。
私を含むアラフィフ世代の若い頃は、インターネットツールはパソコンとiモードやEZwebなどの限られたものだけでした。
HPを作るのは、企業や特別なスキルを持つ限られた個人だけ。
ガラケーが登場してメールのやり取りこそあるものの、恋人・友人や家族など知り合いや、社内の人や取引先との仕事の連絡がほとんどでした。
はやり言葉の賞味期限は、今よりも少し長かったように思います。
そして「mixi」「2チャンネル」が誕生し、顔見知りではない人とのやり取りが少しずつ始まっていくのです。

アラフィフ世代の若い頃は、SNSはなく、顔見知りとのメールのやり取りくらいでした。
「言葉は生き物である」とよく言われます。
本当に言葉は生き物です。
「言葉は生き物」である
「言葉は生き物」だと、よく言われます。
「ハンサム」は「イケメン」にすっかりとって代わられたものよ・・・とか、このまま定着するかと思われた「超◯◯」という言い方は、「めっちゃ◯◯」の勢いに凌駕されたなあ・・・といった変遷を思えば、言葉は生き物であることが実感できます。
「うまれることば、しぬことば」より
そう言えば「ハンサム」「超◯◯」という言葉が、ひんぱんに使われた時代がありました。(遠い目になりそう・・・。)
令和の時代は、まず使いません。
使えば「古い」と言われそうですし、若い方には「どういう意味?」と聞かれそうです・・・。
言葉は生き物のように、使われたり使われなくなったりするのです。

「言葉は生き物」です。時代とともに常に変わっていきます。
「うまれることば、しぬことば」は、時代とともに移り変わることばたちがテーマのエッセイです。
アラフィフ世代以上の方は、あの頃と現在の移り変わりを思い出しつつ読めます。
それ以下の世代の方も、世相や時代の移り変わりに興味がある方なら、楽しく読める1冊です。

言葉は生き物です!
【酒井順子さん著書レビュー】










文章中心なので、目に優しいe-ink端末がおすすめ