「うたうおばけ」くどうれいん 感想・レビュー(上白石萌音さんおすすめ)

「うたうおばけ」感想・レビュー

くどうれいんさんのエッセイ「うたうおばけ」を文庫本で読みました。

この本の感想・レビューをお伝えします。

上白石萌音さんが「人生を変えた10冊」として、YouTubeで紹介していた作品です。

くどうれいんさんは、元々「工藤玲音」の本名で活動されていました。

岩手県盛岡市在住で、地元でかなり活躍されているようです。

他の作品に「コーヒーにミルクを入れるような愛」「湯気を食べる」「日記の練習」などがあります。

個性的なタイトルが多いな、と感じます。

同じように文章も個性が光る1冊です。

文字のみなので、画面が白黒の端末で読むのがおすすめ

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あきぶどう

一度聞いたら忘れないインパクトがあるタイトルです。

「うたうおばけ」感想・レビュー

おばけの写真

 「うたうおばけ」の感想・レビューは、

  • まるでVlogを見ているようなエッセイ
  • 恋人・友人・家族の観察眼の鋭さが光る
  • 「くどうれいんはつまらない」という人もいるが・・・

では、1つずつ説明していきますね。

まるでVlogを見ているようなエッセイ

くどうれいんさんの文章の特徴は、ある1つの出来事を、実況中継しているかのように繊細な描写で描かれていることではないでしょうか。

例えば、以下のような場面。

  • 恋人と車の中でかわした会話
  • 友人との居酒屋の会話
  • 家族と食べた食事
  • ご自身の体調のこと
  • ご自身が行った場所で見た人のこと

など。

エッセイストでなくても、どんな人にでもある日常生活。

身近な人の特徴や後に思い出となる出来事、かわした会話、ご自身の体調や出かけた場所で見た人のこと。

これらを繊細かつ独特な表現で書かれています。

まるでVlogをそのまま文章にしているみたいな感じです。

私も、れいんさんと一緒にその場にいるような気分になりました。

Vlogを録画する女の人のイラスト

繊細で独特な表現は、まるでVlogをそのまま文章にしているような感じです。

そして、れいんさんの人間観察力があってこそのエッセイでもあります。

恋人・友人・家族の観察眼の鋭さが光る

「うたうおばけ」は、くどうれいんさんの(過去・現在を含め)身近な人との出来事が書かれています。

身近な人とは、恋人・友人・家族・仕事仲間などですが、1人1人に常に目を向けていないと、ここまでくわしくは書けないのではないでしょうか。

観察する女の人のイラスト

くどうれいんさんの人間観察力が光っています。

私も身近な人を「今日は機嫌がよさそうだな」「嫌なことでもあったのかな」などと思ったり、電車の中で「あの人、あんなことして・・・」などと眺めたりする機会はあります。

それでも、れいんさんほどではありません。

学生時代から常に文章を書き続けていたそうですが、鋭い観察力が学生時代に備わったのかもしれません。

くどうれいんさんは人気の小説家兼エッセイストだそうですが、「つまらない」などとのレビューもあるようです。

どうしてなのでしょう。

「くどうれいんはつまらない」という人もいるが・・・

くどうれいんさんのレビューを見ると、「つまらない」「アンチ」などのネガティブな書き込みがあります。

一方「共感する」「とてもよかった」などの書き込みも多いです。

私がこれまで読んだエッセイとも少し違う作風でした。

つまらないと感じる理由は、おそらく以下のことではないでしょうか。

  • れいんさんを始め、登場人物に際立った個性がない
  • 日常生活の非常にささいな出来事を淡々と描く
  • 登場人物は善人も悪人でもない

日常生活を描いたエッセイと言えば、あの国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」がありますね。

主人公まる子の家族やクラスメイト、近所の人たちとのささいな出来事を描いています。

まる子は、著者さくらももこさんがモデルです。

まる子を始め、登場人物は個性豊かな人たちです。

原作は雑誌で連載されていたマンガでもあり、後にアニメ化されました。

なので、登場人物に、あのような際立った個性を持たせているのでしょう。

表情も豊かですよね。

一方くどうれいんさんを始め、「うたうおばけ」の登場人物は、「ちびまる子ちゃん」ほどの際立った個性を持ち合わせていません。

際立った個性を持ち合わせていない人たちの非常にささいな日常生活。

これを淡々と描いています。

これが「つまらない」「共感する」「とてもよかった」と評価が分かれる原因かもしれません。

笑いながら歩く男の人と女の人のイラスト

際立った個性を持ち合わせていない人たちの、非常にささいな日常生活を淡々と描いています。これが評価の分かれる原因かもしれません。

そして、著者を始め登場人物は善人で悪人でもありません。

ほとんどの人は、ほぼ善人ですが、悪い部分も持ち合わせているものです。

「うたうおばけ」でも、れいんさんの友人が恋人に振られてしまい、その場の全員が彼の悪口を言い合う場面があります。

このように一見優しそうな人でも、ある人のことを悪く言ってしまう場面は、生きている限りあるのでしょう。

善人でもあり、悪人でもある登場人物たち。

彼らの特徴を淡々と描いています。

これも「つまらない」「共感する」「とてもよかった」と評価が分かれる原因かもしれません。

先にVlogを見ているようだと説明しましたが、画面で見ているかのような丁寧な文章で、私もその場にいるかのような感覚になりました。

この感覚こそが、「共感する」「とてもよかった」と評価されているような気がします。

あきぶどう

読む人によって、評価が分かれる作家さんです。

私がこれまでに読んだエッセイストは、著者自身の考えや意見をはっきりと書かれている作品が多かったのですが、れいんさんは少し違いました。

特別よい日でも悪い日でもないある1日、ある出来事を細かく描いたVlogのような文章。

登場人物は、れいんさんの鋭い人間観察力で描かれる・・・そんなエッセイです。

読む人によって評価が分かれる作家さんのようですが、注目されている方であることに間違いはありません。

私も初めて読む作家さんでしたが「ほほお・・・」と、とても楽しく読み終えました。

20代・30代くらいの女性に共感されているようです。

「うたうおばけ」は文庫本で発売されていますので、気になる方は実際に読むことをおすすめします。

本を読んで号泣する女の人のイラスト

くどうれいんさんのエッセイは、20代・30代の女性に共感されているようです。

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