2023年に亡くなった、坂本龍一さんのエッセイを読みました。
生前最後の著書だそうです。
この本の感想・レビューを説明・レビューをお伝えします。
坂本龍一さんと言えば、「戦場のメリークリスマス」や「ラストエンペラー」のテーマ曲、「energy flow(エナジーフロー)」などが有名ですよね。
晩年は、音楽だけでなく、社会活動もされていました。
この本を読むと、彼のいろんな一面を知ることができます。
とにかくボリュームがある本です。
電子書籍で、ページ数を確かめずに買いました。
読み始めると、ボリュームに驚きます。
エッセイというよりも、長編公開日記のような本です。
ページ数が多くて、びっくり!
もくじ
「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」感想・レビュー
「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」の感想・レビューは、
- 音楽活動を盛んにこなす姿に驚いた
- 音楽へのこだわりが強い
- 文学への興味も強い
- 社会活動を初めて知った
では、1つずつ説明していきますね。
音楽活動を盛んにこなす姿に驚いた
坂本龍一さんは、がんの手術を受けて、寛解するのですが、数年後に再発してしまいます。
再発直後から、エッセイが始まります。
入院・手術・療養を繰り返しながら、音楽活動をやめることなく、ずっと続けていらっしゃるのです。
ニューヨーク在住でした。
なので、アメリカと日本を行き来するのは、理解できるのですが、ヨーロッパや韓国へも滞在して、音楽活動を続けるのです。
この姿に、とても驚きました。
私は、ここまで仕事への情熱がありません・・・。
歌手やミュージシャンにとどまらず、芸能関係の方は、たとえ病気が見つかっても、お仕事を続ける人が多い印象があります。
それでも、海外まで出かけるのは、すごいなあと感じました。
万全でない体調でも、仕事を続けて世界中を駆け巡っていた坂本龍一さんが、とても印象的です。
そして何よりも、音楽にとても強いこだわりを持っていらっしゃいます。
音楽へのこだわりが強い
ミュージシャンなので、当たり前かもしれませんが、音楽へのこだわりが、とても強いのです。
彼の曲を、私はそれほどたくさん知りません。
「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」「energy flow」くらいです。
しかし、世の中のイメージに対して、ご本人には、かなりの不満がありました。
- 「戦場のメリークリスマス」を代表曲のように言われる
- 「energy flow」は癒やしの曲としてもてはやされた
どちらも、好ましく思っていなかったようです。
音楽は、耳にした人がどう感じるかで決まります。
一般論で「代表曲」だとか、「癒やしの音楽だ」などと、もてはされることが、イヤだったのかもしれません。
聴いた人が、その音楽の価値を決めるものです。一般論で説明できるものではありません。
坂本龍一さんの楽曲は、YAMAHAの「プリント楽譜」で買えます。
「プリント楽譜」については、くわしくは下をご欄ください。
さらに、音楽だけではなく、文学への興味も、とても深い人でした。
文学への興味も強い
坂本さんの興味・関心は音楽だけではありません。
文学への興味も、とても強いのです。
お父様が、雑誌「文藝」の編集者でした。
自宅には、とてもたくさんの本があったとか。
その影響もあるのかもしれません。
とてもたくさんの本を読んでいらっしゃいます。
「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」は、とてもボリュームがある本です。
本をたくさん読んでいたから、これだけの長編エッセイを作ることができたのでしょうか。
ミュージシャンのエッセイ、と気楽に読み始めたのですが、かなりのボリュームです。
そして、晩年には、様々な社会活動も始められます。
社会活動を初めて知った
自らが発言をされて、さまざまな社会活動もされていました。
これらの活動を、私は、全く知りませんでした。
- 東日本大震災チャリティ
- 東北地方の子供たちとオーケストラを作る
- 脱原発の訴え
- 沖縄の辺野古基地移転反対
- ウクライナのヴァイオリニストと楽曲発表
など。
他にも、明治神宮外苑移設反対運動もされていらっしゃいました。
(これはニュースで知りましたが。)
- 人間と自然の共存共栄
- 世界平和
を願っていたのでしょうか。
これらの問題解決は、まだまだ遠いです。
一人ができることは、それほど多くありません。
でも、気持ちだけは、持っておきたいです。
常に意識した行動を取り続けることは難しいです。でも、心がけはできそうです。
日本では、著名人が、社会の出来事に対して、公に意見を発表することは、多くありません。
そこを踏まえた上で、活動されていたように感じます。
彼が10代の頃は、昭和30年代の学生運動が盛んな時期でした。
運動に参加したこともあったそうです。
東京育ちの彼は、このような光景を間近で見てきたり、参加したりしたことが、活動の原点になっているのかもしれません。
坂本龍一さん著書の本は、他にもいくつかあります。
私が読んだおすすめ本を、次に紹介しますね。
坂本龍一著「音楽は自由にする」
坂本龍一さん著書の本は、「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」以外に、「音楽は自由にする」もあります。
特に「戦場のメリークリスマス」から「ラストエンペラー」までのことが、くわしく書かれています。
きっと、世界的な活動を始める大きなきっかけになったのでしょう。
アカデミー作曲賞受賞の流れは、そうだったのかあ・・・と理解できます。
本人が語る伝記のような本です。
これを先に読んだ後で、「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」を読むと、時系列になります。
そして、両方が読みやすくなります。
こっちも、かなりのボリュームです。
私は「音楽は自由にする」から読みました!
坂本龍一さんの楽曲は、YAMAHAの「プリント楽譜」で1曲から買えます。
「ブックレコメンド」にレビューを載せていただきました。
文字のみなので、画面が白黒の端末で読むのがおすすめ