禁忌の子 山口未桜(鮎川哲也賞・本屋大賞ノミネート)感想・レビュー

「禁忌の子」感想・レビューアイキャッチ

山口未桜さん著書の「禁忌の子」を読みました。

読み方は「きんきのこ」です。

この本の感想・レビューをお伝えします。

東京創元社から発売されています。

鮎川哲也賞第34回受賞作品で、さらに2025年本屋大賞にもノミネートされました。

結末まで読むと、なぜ「禁忌の子」というタイトルなのかが理解できます。

結末まで読まないと理解できません。

面白いのですが、とても重いテーマの小説です。

文字のみなので、画面が白黒の端末で読むのがおすすめ

あきぶどう

タイトルを見ただけでは、全くあらすじがわかりません。

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まず、「鮎川哲也賞」について、説明していきますね。

「禁忌の子」が受賞した「鮎川哲也賞」とは?

授賞式の写真

本のレビューは、ここをクリック

「禁忌の子」は、第34回(2024年)鮎川哲也賞受賞作品です。

鮎川哲也賞とは、東京創元社で開催される一般公募作品の賞で、年1回受賞作品が決定します。

「鮎川哲也賞」は、東京創元社が主催する公募の新人文学賞。・・・1988年、東京創元社が全十三巻の描き下ろし推理小説シリーズ「鮎川哲也と十三の謎」を刊行する際、その最終巻を「十三番目の椅子」として一般公募した。翌年、その企画を発展する形で「鮎川哲也賞」が創設された。・・受賞作は毎年10月前後に東京創元社より刊行される。

Wikipedia「鮎川哲也賞」より一部抜粋

つまり「禁忌の子」は、著者の山口未桜さんデビュー作。

そして2025年本屋大賞にもノミネートされています。

かなり注目度の高い作品と言えそうです。

授賞式の女の人のイラスト

鮎川哲也賞は、一般公募作品で新人作家の賞です。つまり著者の山口未桜さんは新人作家です。

では、「禁忌の子」の感想・レビューを説明していきますね。

「禁忌の子」感想・レビュー

家族の写真

「禁忌の子」の感想・レビューは、

  • 一気読みがおすすめ
  • 医師でないと絶対に書けない小説
  • 主人公と同僚医師の距離感が絶妙
  • 重い結末に読了後も考えさせられる
  • 文末の選評が厳しい

では、1つずつ説明していきますね。

一気読みをおすすめ

「禁忌の子」は一気読み、もしくは短期間で読み切ることをおすすめします。

その理由は、

  • 登場人物が多い
  • 次々と新しい事件が起こる

からです。

登場人物が多めです。

最初に人物一覧が載っていますが、途中で何度か見返しながら読みました。

たくさんの医師が登場します。

さらに次々と新しい事件が起こり、展開が早いのです。

医療ミステリーならではの専門用語も登場します。

このような小説に慣れている方は大丈夫かもしれません。

そうでない方は、少しずつ読み進めるよりも短い期間で読むことをおすすめします。

私は一気読みをしました。

読書する男の人のイラスト

一気読み、または短期間で読み切ることをおすすめします。

そして、お医者さんでないと絶対に書けない物語だな、と感じました。

医師でないと絶対に書けない小説

この小説は、医師でないと絶対に書けません。

専門用語が出てくるのも理由の1つ。

でもここまで医療に踏み込んだ物語は、現役の医師・または医療経験者でないと書けないのではないでしょうか。

たくさんのベストセラー作品を作っている小説家でも、医師でないと、ここまで医療に踏み込んだ話は書けないような気がします。(いや、書けますよという方もいらっしゃるかもしれませんが、個人の感想ですのでお許しください。)

現役医師ならではのミステリー小説ではないかと感じました。

医者のイラスト

現役医師でないと、(たぶん)書けない小説です。

病院が舞台の奥深いミステリー小説なのです。

主人公と同僚医師の距離感が絶妙

「禁忌の子」の主人公は、武田という医師です。

武田の同僚医師である城崎と、2人で事件の真相に迫っていきます。

2人はある事実にたどり着くのですが、ずっと同僚城崎は、主人公武田と絶妙な距離感で接します。

最後は衝撃的な結末を迎えてしまいます。

全て事実を知ったにも関わらず、これまでと変わらずに主人公武田と接する同僚城崎は、「いい人だな」と感じました。

男の友情のイラスト

主人公と行動をともにする同僚医師の距離感が絶妙で、いい人です。

気が優しい武田と冷静な城崎のコンビも、見どころの1つです。

重い結末に読了後も考えさせられる

次々と不可解な出来事や事件が起こるのですが、最後に驚きの事実が判明します。

「禁忌の子」のタイトルの意味は、最後まで読むと理解できます。

その事実がとても重くて考えさせられます。

考え込む男の人のイラスト

ずっしり重い結末で、読了後も考えさせられてしまいます。

これから彼らはどうなっていくのでしょう・・・。

幸せになってほしいと願わずにはいられません。

文末の選評が厳しい

「禁忌の子」単行本は、本編の後に鮎川哲也賞最終選考委員の選評が載っています。

この論評が、とても厳しいのです。

文学賞の選考って、あんな感じなのでしょうか。

叱咤激励なのかもしれませんが、厳しいコメントに少し驚きました。

厳しい審査をくぐり抜けた作品1作だけが受賞できるのですね。

虫眼鏡の男の人のイラスト

本編の後にある鮎川哲也賞の選評が厳しくて驚きました。

余力がある方は、ぜひ選評も一緒にお読みください。

あきぶどう

「禁忌の子」2作目も準備中だそうです。

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