「ザ・ロイヤルファミリー」は、早見和真さん著書の小説で、2025年10月から日曜劇場でドラマ化されました。
「ザ・ロイヤルファミリー」原作本の感想・レビューをお伝えします。
ドラマキャストは、妻夫木聡さん、佐藤浩市さん、津田健次郎さん、目黒蓮さんなど豪華な顔ぶれ。
あらすじは、競馬に人生をかけた人々のヒューマンストーリー。
20年間の長期間を描いた物語で、ボリュームある厚めの文庫本(約500ページ)です。
早見和真さんは、この他にもドラマ化された「笑うマトリョーシカ」、2025年本屋大賞ノミネート(第2位)「甲子園の母」や「店長がバカすぎて」シリーズなどがあります。

500ページほどの長編ですが、あっという間に読み終わりました。
「ザ・ロイヤルファミリー」感想・レビュー

「ザ・ロイヤルファミリー」の感想・レビューは、
- 競馬の世界が理解できる
- 世代を超えた親子の物語にグッと来る
- 「ロイヤルファミリー」のタイトルにだまされた!
では、1つずつ説明していきますね。
競馬の世界が理解できる
「ザ・ロイヤルファミリー」文庫本の表紙は、お金持ちファミリーの家族写真のような絵が描かれています。
そして、ロイヤルファミリーというタイトル!
この本は読む前に本屋で見たことがあったのですが、「お金もち家系の親戚たちが財産でもめる話かな?」と考えておりました。
全くそうではなく、競馬の話なのですね。
ドラマ化されると聞いてから、初めて知りました・・・。

「ザ・ロイヤルファミリー」は、お金持ち家族の物語ではなく、競馬の物語です。
競馬の世界は、関わりのない人や興味がない人にとって縁遠いもの。
(私だけかもしれませんが)競馬に縁遠い人のイメージは、たくさんの馬券を買って、危険な賭けをして大損をする、みたいな感じかと・・・。
ギャンブルのイメージしかないのです。
そういう一面もありますが、それは馬券を買うごく一部の人だけです。
競馬に関わる人は、馬券を買う人だけではありません。
馬の持ち主はもちろんのこと、馬を育てる人、育った馬をレースで走れるように調教する人、レースで馬に乗る人。
とてもたくさんの人が関わっているのです。
馬が生まれてから競争馬となり、引退後の過ごし方まで。
一流馬は、種牡馬となります。
その長い期間、彼らは馬と関わり続けます。
私は、馬主・調教師・騎手くらいしか知らないのですが、それぞれの人たちが、人生をかけて切磋琢磨している奥深い世界なのです。
「ザ・ロイヤルファミリー」は、競馬に関わるあらゆる人が登場します。
読み進めていくと、なじみのない競馬の世界を知ることができます。
とても奥深い世界なのだなあ、と理解できました。

なじみがない人にとって理解しにくい競馬の世界が、理解できました。
そして、もう一つ。
この物語は、競馬を通した親子の継承がテーマになっています。
世代を超えた親子の物語にグッと来る
「ザ・ロイヤルファミリー」の主人公は、馬主社長が経営する会社の男性秘書です。
主人公から見た社長一家、すなわち馬主一家の20年間の物語であり、親子の物語でもあります。
親子には、競馬が深い関わりを持っています。
前半では想像がつかない彼らのつながりに驚きがあり、グッと来ます。
世代を超えた競馬の世界・・・。
とてもスケールが大きな物語です。
人間の親子だけではありません。
馬の親子も同じように継承されるのです。
競走馬として戦った馬の子供が、競走馬になることもよくありますね。
競走馬の親子にも注目です。

20年間の親子の物語でもあります。馬主親子・馬親子のつながりにグッときます。
ところで「ロイヤルファミリー」とは、どんな意味があるのでしょう。
「ロイヤルファミリー」のタイトルにだまされた!
「ロイヤルファミリー」とは、次のような意味があるそうです。
王室(おうしつ、英: Royal family)は、一国の国王及び王族の総称である。
Wikipedia「王室(Royal family)」より一部抜粋
王室・・・日本で言えば、天皇家でしょうか。
表紙の絵を見ると、天皇ご一家ではなさそうです。が、なんだかお金持ちそうな家族の写真・・・。
この小説は、天皇ご一家とは何の関係もありません。
読み進めていくと「ああ、ロイヤルファミリーって、そういうことかあ」と納得できます。

「ザ・ロイヤルファミリー」は、天皇ご一家とは何の関係もありません。「ああ、そういうことかあ」と納得するまで読み進めてください。
2025年10月からドラマ化された「ザ・ロイヤルファミリー」は、20年間の人と馬の物語。
「競馬はギャンブルで危険。ハマると怖い。」というイメージが変わります。
でも、馬券の買いすぎには注意してください。

表紙のイラストに、馬の絵がありますね。








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