田内学さん著書の【きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」】を読みました。
この本の感想・レビューをお伝えします。
「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」で、総合グランプリを受賞しています。
お金の集め方のノウハウではなく、「お金とは」を教えてくれる1冊です。
NISAや資産運用の解説書ではありません。
わかっているけど、見失いがちなお金の本質を改めて理解できます。
10代の学生さんにもおすすめです。
「きみ(君)のお金は誰のため」感想・レビュー
【きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金」と「社会のしくみ」】の感想・レビューは、
- お金には価値がない
- お金とは「ありがとう」を渡すこと
- お金中心の人生にしない
では、1つずつ説明していきますね。
お金には価値がない
「お金には価値がない」とは、
お金=価値
ではなく、
お金=通貨として使えるチケット
に過ぎないということです。
紙幣の価値は、日本銀行や日本政府が保証しているのよ
「きみのお金は誰のため」より
お金、つまり硬貨や紙幣は、モノやサービスを売ったり買ったりできることを、国が保証しているから、お金としての価値があります。
文中では、「チケット」と説明しています。
10,000円札や5,000円札、1,000円札として使っている紙そのものには、何の価値もありません。
お金の価値が保証されているからこそ、お金なのです。
もちろん、硬貨も同じです。
500円や100円としての価値があることを国が保証しています。
当たり前ですが、改めて文字で読むと「なるほどなあ」と感心します。
お金として保証されているからこそ、紙幣や硬貨にお金の価値があるのです。そうでなければ、ただの紙・・・。
お金がたくさんあると、好きなことが何でもできるように思えますが、お金そのものには何の価値もないのですね。
お金とは「ありがとうを渡すこと」
円という同じお金を使っているから、日本の中で支え合って生きていけるんや
「きみのお金は誰のため」より
日本のお金は「円」ですね。
国が「日本のお金は円ですよ」と保証しています。
私達は、日本の中で支え合って生活をしています。
具体例を上げて説明していきますね。
あなたが「カレーライスが食べたい」とします。
カレーライスを食べる方法はいくつかありますね。
- 自分で材料を買って作る
- カレー屋で食べる
- カレーライス弁当を買う
自分で材料を買って作るなら、スーパーマーケットで材料を買います。
スーパーマーケットにカレーライスの材料が並ぶまでに、たくさんの人が働いています。
- じゃがいも・にんじん・玉ねぎを作る人
- 食肉用にして、肉をパックに詰める人
- カレールーを作る人
- トラックで材料を運ぶ人
- スーパーマーケットに材料を並べる人
この人たちは、あなたがカレーライスを食べられるように、働いています。
あなたはスーパーマーケットで、カレーの材料を買うために、お金を払います。
このお金は、あなたの代わりに働いた人に払うお金とも言えます。
つまり「ありがとうを渡すこと」なのです。
また、カレー屋で食べる場合も同じことです。
- じゃがいも・にんじん・玉ねぎを作る人
- カレールーを作る人
- トラックでカレー屋へ材料を運ぶ人
- カレー屋でカレーライスをつくる人
この人たちも、カレーライスを食べたいあなたのために働いています。
そのお礼を、カレー屋に払います。
カレーライス弁当を買う時も同じです。
カレーライス弁当を食べたいあなたのために、働いています。
そのお礼を、弁当屋に払います。
カレーライスを食べたいあなたのために、たくさんの人が働きます。そのお礼を、お金で払います。
あなたは、仕事をしていらっしゃるでしょうか。
会社員・アルバイト・個人事業主・・・どんな状態でもかまいません。
あなたの会社やアルバイト先を利用して、買いたい物がある、またはサービスを受けたい人がいるはずです。
営業職や店員であれば、直接お客様と会う機会がありますね。
感謝の言葉を聞けるかもしれません。
事務職やバックヤードの裏方でも、直接会わないだけで、お客様のために働いているはずです。
個人事業主であれば、あなたが提供しているサービスを直接受けています。
感謝の言葉を聞くことがあるでしょう。
会社員やアルバイトでも、個人事業主でも、あなたが働いたおかげで、助かっている人がいます。
会社員なら、そのお礼を給料として、個人事業主なら、あなたが提供した商品やサービスに対して、お金をもらいます。
全てが、ありがとうを渡しているのです。
世界中で、カレーライスやあなたの仕事と同じことが繰り広げられています。
そのお礼に、お金が動いているのです。
ありがとうをお金で渡す・・・お金を通した支え合いで、私達は生活をしているのです。
このしくみが、くわしく本で説明されています。
お金中心の人生にしない
- お金には価値がない
- お金とは「ありがとうを渡すこと」
これらを理解して、感じることがあります。
それは「お金中心の人生にしない」ことです。
お金があれば、何でもできるように思えますが、それは違います。
自分の代わりに、誰かがやってくれているだけのこと。
お金がたくさんあれば、いろんなことを代わりにやってもらえるので、便利です。
しかし、やってもらっているだけでよいのでしょうか。
もちろん、家を建てる、病気の治療をするなどは、お金を使わないと解決できません。
大工さんや医者に頼むために、お金を払う必要があるでしょう。
しかし、お金を貯めることが人生の中心になってしまい、生きる目的を失うのは悲しいことです。
- 自分でできることは自分でやる
- できないことは、お金を使ってプロに頼む
- 代わりにやってくれた相手に感謝する
これができれば、世の中がもっともっと優しくなるような気がします。
自分の代わりに色々なことをやってくれる人たちに感謝して生きていきたいです!
【きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金」と「社会のしくみ」】は、お金を集めたり、貯めるためのノウハウ本ではありません。
「お金とは何か」という忘れがちな本質を説明してくれる1冊です。
お金を払うとは、「ありがとうを渡すこと」なんですね。
【おまけ】厚切りジェイソンの「ジェイソン流お金の稼ぎ方」も載せています。
お金は「ありがとう」の集まりです!