「謎の香りはパン屋から」という小説を読みました。
この本の感想・レビューをお伝えします。
作者は、漫画家の土屋うさぎさんです。
この作品で、小説家デビューされました。
どこのパン屋がモデルなのでしょう。
モデルは豊中市にある「ノスティモ」というお店で、実在してなさそうです。
豊中市はどこにあるかというと、大阪府北部の実在している市です。
パン屋で働く女性のイラストが表紙で、今にもおいしそうなパンの香りがただよってきそう。
本屋でもすぐ目につくことでしょう。

表紙のイラストは、出水ぽすかさんが書かれています。
「謎の香りはパン屋から」は、第23回「このミステリーがすごい!大賞」略して「このミス」大賞受賞作品です。
まず、「このミス」大賞について説明していきますね。
「謎の香りはパン屋から」が受賞した「このミス」大賞とは?

「謎の香りはパン屋から」は、第23回(2024年)このミステリーがすごい!(このミス)大賞作品です。
このミス大賞とは、宝島社・NEC・メモリーテックで開催される一般公募作品の賞で、年1回受賞作品が決定します。
「このミステリーがすごい!」大賞は、2002年に宝島社、NEC、メモリーテックの3社が創設したミステリー大賞の賞である。1988年に刊行が始まった「このミステリーがすごい!」(「このミス」)の知名度が高まったことを受けて創設され、略称は「このミス」大賞。
Wikipedia「このミステリーがすごい!大賞」より一部抜粋
宝島社の公式サイトには、以下の文章が書かれています。
このミステリーがすごい!大賞とは!
ブックガイド「このミステリーがすごい!」から生まれたミステリー&エンターテインメントの公募新人賞です。
宝島社「このミステリーがすごい!」トピックスより一部抜粋
つまり「謎の香りはパン屋から」は、著者の土屋うさぎさんデビュー作品です。

このミス大賞は、一般公募作品で新人作家の賞です。つまり著者の土屋うさぎさんは新人作家です。
では、「謎の香りはパン屋から」の感想・レビューを説明していきますね。
「謎の香りはパン屋から」感想・レビュー

「謎の香りはパン屋から」の感想・レビューは、
- ミステリー要素は低め
- パン屋好き・パン好きの方は読む価値あり!
- 小学生・中学生でも読めそう
では、1つずつ説明していきますね。
ミステリー要素は低め
「謎の香りはパン屋から」は、「このミステリーがすごい大賞!」受賞作品です。
過去には、「チーム・バチスタの栄光」「元彼の遺言状」など、ミステリードラマ化された作品が多い賞です。
しかし「謎の香りはパン屋から」は、ミステリー要素が低いような気がします。
警察が出てくる事件は一切起こりません。
主人公は、豊中市のパン屋「ノスティモ」でアルバイトをする漫画家志望の大学生。
ノスティモの店員やバイト仲間・お客様の不可解な行動を、主人公が鋭い視点で考察する物語です。
レビューで「面白い」という声もある一方で、「つまらない」と書かれている方がいらっしゃいます。
いわゆるミステリー小説をイメージして読むと、期待外れかもしれません。

警察が出てくる事件は、一切起こりません。主人公が、不可解な行動の登場人物を考察する小説です。
いわゆるミステリー小説とは少し違いますが、最初から最後まで、とにかくパンづくしです。
パン好きの方は、読み終わった後で必ず幸せになれます!
パン屋好き・パン好きの方は読む価値あり!
表紙のイラストや章タイトルを見ると、とにかくパンづくし!
ノスティモ店内で、パンを作る場面が、たびたび登場します。
店頭にパンを並べる場面、お店のパンがすぐに食べられる店内カフェも舞台になります。
とにかくパンの香りがしそうな文章でいっぱいです。

100%パンの小説です。パン屋好き・パン好きな方、カフェによく行く方は、読む価値ありです!
見どころは、パンだけではありません。
悩みを抱えた登場人物が、主人公から鋭い分析をされた後で、少し先の未来を見直していく様子も見どころです。
小学生・中学生でも読めそう
この小説は、難しい文章がなく、刺激的な内容もありません。
高学年くらいの小学生や中学生も読めそうな物語です。
もちろん、大人も十分に楽しめる1冊です。
漫画のようなかわいらしいイラストの表紙、パンづくしの場面・・・読書が苦手な方のファースト読書本としても最適です。
分厚くないので、少しずつ読み進めることもできます。

小学校高学年・中学生でも読める小説です。
「謎の香りはパン屋から」は、パンとミステリーのミスマッチ小説です。
ミステリー小説と言うよりは、ほっこりパン小説という感じです。
パンに関する豆知識も書かれています。
パン屋が好きな方、パンをよく食べる方や、カフェによく行く方におすすめです。

読書のお供に、パンとコーヒーがあるといいかも。
【おまけ】坂木司さんの「ショートケーキ。」は、ショートケーキがテーマの短編小説集です。
文字のみなので、画面が白黒の端末で読むのがおすすめ