WOWOWでドラマ化された「東京貧困女子。」の原作本を読みました。
趣里さん・三浦雄大さんが出演されています。
この本の、感想・レビューをお伝えします。
東洋経済オンラインで特集されている「東京貧困女子。」という記事をまとめた本です。
私は以前から読んでいて、知っている内容もありました。
社会問題となっている女性の貧困を、1人の女性を取材することによって、リアルに個人のエピソードをまとめている本です。
私個人も、すでに似たような状況であるなあ、と共感する内容・・・。
もはや男女は関係なく、社会全体の問題としてとらえていく必要があるのではないでしょうか。
Kindle Unlimitedを利用して読みました。
「Kindle Unlimited」については、下をご覧ください。
自分のこととして、考えて読みました。
もくじ
「東京貧困女子。」(書籍)感想・レビュー
「東京貧困女子。」(書籍)の感想・レビューは、
- 興味本位でも、まずは知ることが大切
- 個人の問題に焦点を当てていて、理解しやすい
- 解決策はだいたい同じ?
- 「女性だから」はもうやめよう
では、1つずつ説明していきますね。
レビューでは「続けて読むのはつらい」「つらすぎて少しずつ読んだ」などのコメントがあります。人によっては、読みにくい内容かもしれませんので、ご注意ください。
興味本位でも、まずは知ることが大切
タイトルが衝撃的ですし、興味本位で読み始める方もいらっしゃるかもしれません。
私も似たようなものです・・・。
しかし、読んだきっかけよりも、事実を知ることが、最も大切なことです。
興味本位で、なんとなく読んでみてもいいのではないかと感じました。
行ったことがない外国での出来事ではありません。
自分の住んでいる日本国内で起こっている現実なのです。
「私は東京に住んでいないから、周りにこんな人はいないし。」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
取材をしている女性たちは、東京だけではなく、首都圏で生活している方ばかりです。
ですので、タイトルに「東京」がついているのかもしれませんが、場所は、あまり関係ないのではないかと思います。
まずは事実を知ることです。自分には関係ないと思っていても、たまたま今まで関係なかっただけかもしれません!
知る人が、たくさんいることで、解決策が出てくるかもしれません。
東京在住の方も、そうではない都市部の人も、地方の人も、日本人ではなくても文章が読める方は、とにかく読んでみて、現実を知ることが大切なのではないでしょうか。
今の日本は、格差社会を超えて階級社会に入ったと言われています。
自分のおかれた状態で、自分の周りの人たちが決まります。
そして、違う状態(階級)の人と接することがなくなります。
なので、違う状態の人のことが理解できません。
それが階級を固定させる大きな原因となっています。
きっかけは何でも構いません。
読んで現実を知ることが、いちばん大切です。
個人の問題に焦点を当てていて、理解しやすい
「女性の貧困問題」は、テレビや新聞でも、しばしば取り上げられています。
しかし、統計結果などを取り上げていることが多く、分かりづらい側面があります。
この本は、1人の女性に取材を重ねてレポートしているので、イメージしやすいです。
「読むのがつらい」理由が、イメージのしやすさにあるかもしれません。
でも理解はしやすいです。
社会問題としてではなく、個人の取材をまとめている本です。つらい反面、わかりやすい側面があります。
深刻でつらい内容であることは確かです。
ですが、気負い過ぎても、先に進めなくなってしまいます。
「もしかしたら私の知っている誰かの話かもしれない」くらいの距離感で読んでみることをおすすめします。
解決策はだいたい同じ?
取材をしている女性の状況は、一人一人が違います。
それぞれの解決策は違ってきますが、大きくは違わないのではないかと感じました。
学校で勉強をする世代であれば、
- 勉強をしやすい環境にする
- 同居している家族の環境を整える
働く世代であれば、
- 就労支援
- 住居支援
定年後の世代であれば、
- 生活支援
- 住居支援
など、解決策の糸口は、ほぼ同じではないかと考えました。
困ったことがある人がいたら、できるだけ早く問題解決ができるようにしたいものです。
困った状況にある人は、なかなか自分の状況を口に出すことはできません。
まずは話しやすい環境作りからです。
「女性だから」はもうやめよう
私も、長年社会人として働き続けています。
自分の経験とこの本を含めて、本当に思うのは「女性だからは、もうやめよう」ということ。
人として生まれて、生きていくことに性別は関係ありません。
生きていて(特に働いていて)「男だったらよかった」と何度思ったか、数え切れないくらいです。
いまだに数十年前の「生活に困らない程度の家庭環境で育ち、学校を卒業して、働いて、結婚して、子供を産んで、生活に困らない程度の家庭環境を作っていく」が前提となって、世の中が回りすぎです。
もちろん、このような環境で生きていく人も、たくさんいます。
でも、この前提からは、生まれた時からこぼれ落ちている人や、途中でこぼれ落ちる人がたくさんいます。
こぼれ落ちる人に、性別は関係ありません。
しかし、女性の方が多い現実はあるように思います。
男性・女性など、性別は関係なく、生きていける環境が整ってほしいと願います。
生きていくために、男性・女性は関係ありません。ひとりひとりが困らない程度に生きていけるような世の中になってほしいです。
いちど読んでみて、現実を知るきっかけにしてほしい1冊です。
「東京貧困女子」は「WOWOWオンデマンド」で配信中
この本を題材にしたドラマ「東京貧困女子。」は、趣里さん・三浦雄大さんの出演で、WOWOWで放送されました。
加入すると、オンデマンドで観ることができます。
【おまけ】
「死にそうだけど生きてます」は、貧困家庭育ちのヒオカさんが、みごと貧困から脱出する体験記録です。
「死ねない理由」はヒオカさん第2作目の本です。
趣里さん主演の「ブギウギ」関連本についても載せています。
「ブックレコメンド」にレビューを載せていただきました。
文字のみなので、画面が白黒の端末で読むのがおすすめ