瀬尾まいこさんの小説「掬えば手には」の感想・レビューをお伝えします。
登場人物が多くなく、さらっと読めて読了後は優しい気持ちになれる小説です。
主人公は大学生の梨木匠。
瀬尾まいこさんの他の小説「そしてバトンは渡された」「夜明けのすべて」「私たちの世代は」などと同じく、全体にほっこりとした雰囲気に包まれています。

優しい気持ちになれる小説。旅行に持っていくのに最適かも。
「掬えば手には」感想・レビュー

「掬えば手には」の感想・レビューは、
- 読みやすい!
- 主人公・匠くんが優しすぎる!
- 驚くような展開や事件が一切なし!
では、1つずつ説明していきますね。
読みやすい!
とにかく読みやすいです!
その理由は、
- 登場人物が少なめ
- 事件やトラブルが全くない安心な展開
であること。
登場人物は主人公・大学生の匠くんを始め、友人や家族、アルバイト先の人などのごく限られた人たち。
出てくる人数が少なめで、少しずつ読み進めても頭が混乱しづらいのがありがたい。
主人公の日常や周囲の人々との出来事を描いており、あっと驚くような展開がありません。
終始穏やかで安心して読める小説です。
瀬尾まいこさんの小説は、このような「ふんわり穏やか小説」が多いのが特徴。
「掬えば手には」も例外ではありません。
久しぶり読書や心をひとやすみさせたい方、体もお疲れ気味の方に特におすすめです。
旅行に持っていくのもよいかもしれません。
ほっこり温かい展開なので、移動中の乗り物の中や、ホテルで寝る前に読んでも心が疲れません。
ページ数もおよそ250ページで、短すぎず長すぎずといったところ。
さらに文庫本なので荷物になりません。

心をひとやすみさせたい方やお疲れ気味の方、旅行に持っていくのにもおすすめ
何よりも主人公の匠くんが優しすぎて、安心感があります。
主人公・匠くんが優しすぎる!
主人公の匠くんは、とにかく優しい人物です。
学校の成績も普通で、際立った特技もない。
匠くん自身は取り柄がないと思っているのですが、友人からは「人の心が読める」と言われるので、強いて言えばそれが特技だと認識しています。
人の心が読めるなんて、きっと優しい人なのでしょう。
普段からその人を観察していなければ、人の心など読めません。
優しい匠くんの大学生活やアルバイト先(オムライス店「NONNA」)の出来事を描く小説です。
人の心が読めるなどとSFかと思いますが、そうではなく人の気持ちを汲み取るのが上手な人、という感じです。

匠くんの優しさに癒されます。
とっても優しい匠くんに対して「NONNA」経営者の大竹さんは、口が悪くて学生アルバイトが長続きしないのが悩みのタネ。
実は口下手なだけで、とっても優しい人です。
大竹さんと匠くんとのやり取りも見どころです。
驚くような展開や事件が一切なし!
驚くような展開や事件が全くないので、よくミステリーを読む方は、物足りなさを感じるかもしれません。
匠くんの毎日は、学校と「NONNA」を行き来する、いたって普通の生活。
友人が特に多くもなければ、ガクチカに全力投球するわけでもない。
さらに自分のことをいたって平凡だと思っているので、生活も平凡に徹しているような気がします。
平凡すぎる生活であるからこそ場面や心情が想像しやすく、どこかに共感ポイントがあるはずです!
刺激的な物語ではなく、優しい物語です。

どこにでもいそうな大学生が主人公で、感情移入しやすいです。
人の心が読める匠くんが、人の心を読み取るために奮闘します。
大きなおせっかいのような気がしますが、こんな人はめったにいません。
もしも私の周りに匠くんがいれば、毎日が少し変わりそうな気がします。
私の周りに匠くんはいません。
でも自分自身で「目の前のあの人は、今どんなことを考えているのかな?」と考えるクセをつけると、相手の心が読めるようになるのかもしれません。
やりすぎは禁物ですが・・・。
気持ち悪いしね。

私も、もしかしたら匠くんになることができるかな、と考えました。
「掬えば手には」は、文庫本が発売されています。
文庫本には「NONNA」のその後を書いた短編もあります。
短編が入っていても、分厚くないちょうどよい厚さですので、箸休め読書におすすめです!
【瀬尾まいこさん著書レビュー】








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