津村記久子さん著書の「サキの忘れ物」を読みました。
この本の感想・レビューをお伝えします。
「サキの忘れ物」は、2021(令和3)年度の共通テストとして出題されました。
短編小説集で、たくさんの小さい物語から1冊の本が作られています。
日常の小さな事件が、後の大きな決断のきっかけになる小説ばかりです。
「真夜中をさまようゲームブック」という選択式の短編があり、電子書籍では読みづらいです。

読みやすいけど、どれも話が深い!
「サキの忘れ物」 感想・レビュー

「サキの忘れ物」の感想・レビューは、
- 1冊の本との出会いが、人の人生を変えてしまう!
- 大きな決断は、毎日の小さな出来事の連続から生まれる
- 「真夜中をさまようゲームブック」に驚いたけど、なんか納得
では、1つずつ説明していきますね。
1冊の本との出会いが、人の人生を変えてしまう!
「サキの忘れ物」の主人公は、高校を中退して喫茶店でアルバイトをする千春。
常連客が1冊の本を忘れて帰ってしまい、その本を読んだ千春の人生が動き始めます。
「読書が人生を変えるきっかけになる」とよく聞きますが、そんな出会いってなかなかありません。(私だけ?)
しかし、千春のように偶然出会った1冊の本を読むことが本に親しむきっかけになり、その後の人生が変わっていく・・・これだと私にも起こりそうな気がします。

偶然出会った1冊の本を読む機会に恵まれ、主人公の人生が少しずつ変わり始めていきます。
「サキの忘れ物」は、読書がきっかけで、後に大きな決断をする主人公の物語です。
これ以外にも、たくさんの短い小説がつまっています。
大きな決断は、毎日の小さな出来事の連続から生まれる
「サキの忘れ物」以外にも、8つの小説が入っています。
どれも一貫して「小さな出来事が、後の大きな決断に影響する」というテーマがあるように感じました。
登場するのは、誰かの何気ない一言や、ふとした忘れ物、偶然の立ち寄り、場当たり的な選択など、日常の小さな出来事ばかりです。
しかし津村さんは、それらを「人生の方向を変える種」して描いています。
大きな事件は起きないのに、読後には確かな変化の感触が残ります。
短編小説集でありながら、どの物語も「小さな出来事が後に大きく影響する」 という連鎖の感覚を持っていること。
人生の変化はいつも“ささやかな出来事”から始まる という事実を静かに示してくれる短編集です。
その大きな決断が、悪い方向ではなく、よい方向に向かいそうな結末になっています。

「小さな出来事が、後の大きな決断に影響する」というテーマの小説集です。
「喫茶店の周波数」という小説に出てくるお客さんが、津村記久子さんの「とにかく家に帰ります」に収められた小説「ブラックホール」の登場人物と一致していました。
このような変化に気がつくのも、同じ作家を読む醍醐味です。
「とにかく家に帰ります」の感想・レビューは別でくわしく説明しています。
「サキの忘れ物」の中には、選択式の小説(?)がありますが、これも小さな出来事が後の大きな出来事のきっかけになる」ことを表しています。
「真夜中をさまようゲームブック」に驚いたけど、なんか納得
「真夜中をさまようゲームブック」は、珍しい選択式の小説です。
「①あなたはどう行動する?◯◯なら③へ、△△なら⑤へ」のように、物語を進めます。
小さな出来事が後の大きな出来事のきっかけになる」ことを体感できる構造になっています。

選択式の小説で「小さな出来事が後の大きな出来事のきっかけになる」ことを体感できます。
「サキの忘れ物」は、「人生の変化はいつも“ささやかな出来事”から始まる 」 という事実を静かに示してくれる短編集です。
日常の中に潜む「変化の種」を見つけるような読書体験でした。

人生の変化は、日常生活から!
【津村記久子さん著書レビュー】








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