にしおかすみこさん著書の本「ポンコツ一家」を読みました。
この本の感想・レビューをお伝えします。
にしおかすみこさんと言えば、SM女王姿で、たくさんのネタを披露していました。
とてもかわいい方でしたので、印象に残っています。
最近は、あまりテレビで見かけません。
いつの間にか、本を出版されていたのですね。
YouTubeで見たのですが、少し年齢を重ねているものの、かわいらしさは相変わらずです。

気の重くなるテーマですが、笑えます!
「ポンコツ一家2年目」も発売中!

「ポンコツ一家」の続編「ポンコツ一家2年目」が発売されました。
1冊目の続きです。
第1章の始めの情景が、まるで目の前で起こっているかのように感じました。
それくらいわかりやすい文章で書かれています。
では、1作目「ポンコツ一家」の感想・レビューをお伝えしますね。
「ポンコツ一家」感想・レビュー

「ポンコツ一家」の感想・レビューは、
- 大変な状況なのに、笑いがいっぱい!
- 家族の愛があふれている!
- 外に支援を求めることは必要かも
- 愛があれば大丈夫!?
では、1つずつ説明していきますね。
大変な状況なのに、笑いがいっぱい!
この本は、こんな文章から始まっています。
家族紹介。
うちは、
母、80歳、認知症。
姉、47歳、ダウン症。
父、81歳、酔っ払い。
ついでに私は元SMの一発屋の女芸人。45歳。独身、行き遅れ。
全員ポンコツである。
「ポンコツ一家」より
大変そうな状況です。
しかし、おかしなエピソードがいっぱいです。
書く人によっては、深刻なエピソードばかりになりそうなお話。
しかもエッセイです。
物語ではなく、リアルなお話。
でも、なんだかほっこりするようなエピソードがたくさん詰まっています。
さすが、にしおかすみこさんだな~という感じです。
「他人事ではないし、身につまされる思いになりそうで読む気が失せる・・・」という方にこそ、おすすめです。
家族の愛があふれている!
有名芸能人がいる家族だから、お金持ちだよね・・・ではありません。
日本中のどこにでもいる普通のご家族です。
衝突することもあります。
でも、お互いを心配しあっている、ごく普通の家族です。
さっきまで突拍子もないことを話していた認知症のお母様が、突然、普通の状態になり、娘のすみこさんやダウン症のお姉様のことを心配します。
娘たちの心配をしている時は、的を得ていて、しっかりしたことをお話する場面が時々登場します。
この場面が泣けます。

家族のことを、常に気にしているお母様の様子が、泣けてきます。
お父様は酔っぱらいと言っていますが、家族をほったらかしにしているのではありません。
家のことを少しでもできるように、少しずつ変化していきます。
お姉様は、時々手書きで、感謝の気持ちを書いたお手紙をすみこさんに渡します。
家族の誰もが、自分のことしか考えていないのではありません。
なんだか泣けてくるし、ほっこりします。
外に支援を求めることは必要かも
疲れ果て、後日、地域包括支援センターに電話した。
「ポンコツ一家」より
すみこさんは、知人に家族のことを話します。
そして、地域包括支援センターヘ連絡することを勧められます。
昔は、家族のことは家族で解決するのが、当たり前でした。
核家族化が進んだ現代では、家族だけで解決するのが難しい状況になってきています。
「行政は何も解決してくれない」とネガティブなネット記事を、よく見かけます。
しかし、何もしないよりは、ましなのではないでしょうか。
相談したけど、どうにもならなかった・・・という結果に終わるかもしれません。
しかし、
- 相談した履歴が行政側に残される
- 相談員とのつながりができる
この時はどうにもならなかったとしても、数年後、いや数ヶ月後には、もっと深刻な状態になるかもしれません。
その時に、相談したことがあるのとないのでは、行政の助けの速さが違うかもしれません。
過去に相談員とのつながりがあれば、助けの手が速いかもしれせん。

家庭の問題は、他人にはわかりづらいものです。しかし、行政に相談するという方法があります。
何もないのに、将来が不安だからと相談することは無理でしょう。
しかし、普通じゃないかもしれない時に、他の人に話してみることは、とっても大切です。
しんどいと感じた時は、外に支援を求めることが必要かもしれません。
愛があれば大丈夫!?
大変な状況ですが、正解や解決策が書かれている本ではありません。
始めから終わりまで、家族の日常が書かれているだけです。
愛があれば、大丈夫!と言えるような、簡単な問題ではないでしょう。
ホームドラマのような幸せな出来事ばかりが起こり続けるのではありません。
しかし、家族がお互いに思いあっていることが、何より大切ではないでしょうか。

家族を思う気持ちがいちばんです!
専門家の本を読むのもよいのですが、ご家族が書いたリアル話は、ぐっと心に響きます。

辛いときでも思い合っている家族は、とっても素敵!
【おまけ】
「阿佐ヶ谷姉妹のののほんふたり暮らし」についても載せています。
いとうあさこさん著書の「あぁ、だから一人はいやなんだ。」はこちら
光浦靖子さん著書の「ようやくカナダに行きまして」はこちら
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