学生時代に世界史が苦手でした。
「一気読み世界史」という本を読んで、世界史嫌いが世界史好きになれるのでしょうか?
そんな本があれば、学生時代に読んでおけばよかったです。
横書きなので、本の開く方向が縦書きと逆になります。

世界史が学生時代は苦手科目でした・・・。
「一気読み世界史」の感想・レビュー

「一気読み世界史」の感想・レビューは、
- 苦手な世界史は、この本を読んでも好きにはなれない
- 大きな目と小さな目を両方持つことが必要
- 世界史とは戦争史である
- 教科書で習った記憶がない事実がわかった
- 人間のやりたいことは昔も今も変わらない
では、1つずつ説明していきますね。
苦手な世界史は、この本を読んでも好きにはなれない
「世界史」は、苦手科目のひとつでした。
理由はおそらく「日本史以外全部のせ」だから。
同じ授業の中で、ひと区切りがつくと、中国史から西洋史、次はアメリカ・・・といった具合で、次から次へ話が飛んでいって、頭がゴチャゴチャになっていたからです。
得意な人からすれば、「何を言ってるんだ!」となるのでしょうが、苦手な人間からすると、こんな理由で苦手科目になってしまいます。
大学へ進学すれば、東洋史・西洋史・アメリカ史などと細分化された講義になるのでしょう。
しかし、苦手科目であったため、全部のせの高校時代で、私の世界史の授業は終了してしまいました。
「この本で少しは世界史が好きになれるのかな」と期待しつつ、読んでみました。
結局、苦手科目を払拭して、好きになれるほどの効果は私にはありませんでした。
しかし、新たな発見をすることができました。

苦手科目だった世界史は、やっぱり好きにはなれませんでした・・・
あくまでも、個人の感想です。人によっては、世界史好きの一歩になる可能性が当然あります。
大きな目と小さな目を両方持つことが必要
「大きな目」を持てば、「小さな目」の解像度が上がる
「一気読み世界史」より
著者の出口先生は、世界史を勉強する時に、「大きな目」と「小さな目」を両方持つことが大事だとおっしゃっています。
- 大きな目・・・過去の偉人の生涯、(昭和)時代など数百年・数十年間の歴史の流れ
- 小さな目・・・日々のニュース・今週の出来事のような小さな変化
自分のことに例えると、
- 大きな目・・・赤ちゃんの頃・学生時代・就職後・結婚後・定年後のような人生の流れ
- 小さな目・・・今月の仕事や家族の予定・今週末の外出の予定
大きな目と小さな目を持つことによって、自分の過去を明確に振り返ることができます。
自分に置き換えると、おっしゃっている意味が理解できました。
世界史とは戦争史である
人類5000年の歴史を7時間で一気読み!一気に読むから、流れがわかり、教養になる。 暗記不要。日本史、西洋史、文化史、経済史…全部つなげてまるごと学ぶ、新しい教科書。
「amazon 一気読み世界史」の紹介ページより抜粋
ざっくりですが、本を読んだおかげで、頭の中で年表を思い描くことができました。

日本は、大陸から離れているせいか、世界の流れから少し遅れを取りながらも、同じような経過を常にたどります。
古代の頃から、現在ほどではないのでしょうが、国をまたいだ人の往来は、当然ありました。
コロナの流行についても、日本はヨーロッパやアメリカより少し遅れを取ってピークが来ていましたよね。
世界から日本へ、の流れは普遍です。
人の流れは病気の流行も連れてくるのでしょうか。
中世から近代にかけては、戦争ばかりです。
世界史=戦争史
ということもでるな、と理解できました。
戦争で買った国は、負けた国を植民地にすることにより、
- 土地
- 人(=知力・労働力)
- お金
を得ることができます。
自分たちがよりよい生活をしたいために戦争をする、という出来事は時代とともに姿・形を変えることこそあれ、普遍であり、ずっと続いている、ということがわかりました。
教科書で習った記憶がない事実がわかった
「一気読み世界史」を読んでみて、学生時代の授業で習った記憶がない(習ったかもしれないですが)ことがいくつかわかりました。
文中の表現で、インパクトがある言葉がいくつかあります。
世界史嫌いの私ですが、いくつか興味深い内容がありました。
人間のやりたいことは昔も今も変わらない
「歴史は繰り返す」と言われます。
年表をたどると、同じような出来事の繰り返し、というたとえですが、出来事を起こす根本が同じだから、ではないでしょうか。
人間の根本は、
- 楽をしたい(面倒くさいことはやりたくない)
- 贅沢をしたい(たくさんの収入を得たい)
そのために、学問が出来上がったり、戦争が起こったり、働いたりするのだろうな、と理解できました。
世界は進歩している

21世紀になって、あまり世界情勢がいいことがないように思えますが、そうでもないようです。
この本のいちばん最後のページの言葉です。
21世紀は、暗いように見えて明るい
「一気読み世界史」より
歴史的な事件やエピソードだけに目を向けたら、未来は暗いように思えるかもしれません。しかし、歴史の流れを数字で押さえれば、世界は確実によくなっているということを、覚えておいてください。
「一気読み世界史」より
病気・戦争・天災・・・。暗い出来事が多い21世紀ではありますが、統計の視点から見てみると、世の中は良くなっていることもたくさんあるそうです。
具体例も書かれています。
「一気読み世界史」より一部抜粋
- 20世紀末から21世紀初頭の20年で、世界の人口のうち極度の貧困層の割合は半減
- 世界の人口のうち極度の貧困層の割合は半減
- 低所得層の国の女の子の60%は初等教育を終了
- 世界中の1歳児で何らかの予防接種を受けている子どもの割合は80%
これらは、偶然や自然発生的に出来たものではありません。
人の手で行われてきたものばかりですよね。たくさんの人の努力や知恵が実を結んだ結果です。
まとめ

- 苦手な世界史は、この本を読んでも好きにはなれない
- 大きな目と小さな目を両方持つことが必要
- 世界史は戦争史である
- 教科書で習った記憶がない事実がわかった
- 人間のやりたいことは昔も今も変わらない
一気読みを1回読み終わりましたが、登場人物がとても多く、内容がもりだくさんで、読み応えがあります。
読み終わるまでに時間がかかりました。さらに、もう1、2度読み返す必要がありそうです。
先に表にしたような、ざっくりした世界史の理解はできました。
これだけでも読んでよかったのかも・・・。
やはり、私は世界史は好きになれそうにありません。

世界史は、やはり登場人物が多いですね。
文字のみなので、画面が白黒の端末で読むのがおすすめ
(地図が少しあり)