ほしおさなえさんのシリーズ「銀河ホテルの居候シリーズ」を読みました。
シリーズを通した感想・レビューをお伝えします。
このシリーズは、現在3冊発売されています。(2025年10月現在)
あらすじは、軽井沢の老舗「銀河ホテル」宿泊者向けの人気ワークショップ「手紙室」の室長苅部さんと、利用者の心温まるほっこりストーリーです。
手紙室を目当てに銀河ホテルに泊まる人がいるほどの人気ぶり。
手紙を書くことで、自分自身を見つめ直す機会を与えられるのだそうです。

表紙イラストの色使いがかわいい!
まず、このシリーズの読む順番を説明していきますね。
ほしおさなえ「銀河ホテルの居候シリーズ」の読む順番は?

「銀河ホテルの居候シリーズ」は、これまで3冊発売されています。(2025年10月現在)
発売順に読めば、筋を追って読めます。
発売順は次の通りで、全て文庫本です。
- 銀河ホテルの居候 また虹がかかる日に(2024年9月発売)
- 銀河ホテルの居候 光り続ける灯台のように(2024年11月発売)
- 銀河ホテルの居候 落ち葉松の森を歩いて(2025年7月発売)
それぞれ違うタイトルですが、第1巻、第2巻、第3巻のような関係です。
できれば、①から③まで全てを順番に読むことをおすすめします。
登場人物は、3冊を通して同じホテルの従業員が複数人います。
1冊が3つの話に区切られており、どの本も薄めなので、まとまって本を読む時間がない方や、久しぶり読書にもおすすめです。

シリーズを通して、薄めで読みやすいです。本を読む時間が少ない方、久しぶり読書、初心者読書にもおすすめ。
では、「銀河ホテルの居候シリーズ」の感想・レビューをお伝えしていきますね。
「銀河ホテルの居候シリーズ」感想・レビュー

「銀河ホテルの居候シリーズ」の感想・レビューは、
- ガラスペンに憧れる
- 老舗ホテルの安心感に癒やされる
- じっくりと自分と向き合う大切さが理解できる
では、1つずつ説明していきますね。
ガラスペンに憧れる
銀河ホテルの手紙室では、ガラスペンで手紙を書きます。
SNSやメールが主流の現在、手書きで何かを書く機会は、ほとんどなくなっています。
ガラスペンは、こわれやすいガラスでできたペンと、インクを使って書くのです。
時間をかけてゆったりと一通の手紙を書き上げます。
ゆっくりじっくりと文字や文章に向き合って書き上げる手紙とは、どのようなものでしょう。
きっと素敵な手紙ができ上がるに違いありません。
文中には具体的なガラスペンのメーカーや色名が書かれており、ガラスペンユーザーはもちろんのこと、そうでない方も一度買って試したくなりそうです。
ガラスペンで書くためのインクを入れる瓶もあるのだそうですね。
お気に入りの瓶にインクを入れれば、気分も上がりそうです。

銀河ホテルの手紙室は、ガラスペンで手紙を書きます。
かつて「インク沼」などと言われ、ガラスペンがブームになった時期がありました。
そうは言っても、なかなか足を踏み入れることがないガラスペンの世界。
少し興味が湧いてきました。
老舗ホテルの安心感に癒やされる
銀河ホテルは、軽井沢の老舗ホテルです。
子供を連れて家族で来た夫婦が月日を重ね、2人で訪れたり、または子供家族と一緒に訪れたり、大人になった兄弟だけで訪れたり、大学のゼミ合宿で毎年訪れる教授など・・・たくさんの人に慕われているホテルです。
訪れた人がほっとするのは、外観を含め建物内のほとんどの場所を、大きく変えずに営業し続けていること。
固定ファンが多く、大規模リニューアルをしていません。
海外からの観光客向けにリニューアルをしたり、豪華ホテルを建設したり、日本の観光地が大きく様変わりする昨今。
このように、昔からあるものを大切にするホテルは貴重なのかもしれません。
長い間変化が少ない老舗ホテル。
癒やされることは間違いありません。

変化が少ない老舗ホテル。軽井沢に行けば必ずあるのが銀河ホテルなのです。
手紙室を利用する人たちは、手紙を書くことによって、自分自身と向き合います。
じっくりと自分と向き合う大切さが理解できる
メールが普及する前は、書くのは全て手書きでした。
日記や手紙はもちろん、仕事の書類や請求書も(たぶん)全てが手書きでした。
自分で文字を書くことは、自分自身と向きあうことにもつながります。
私が子供の頃、遠くに引っ越した友達や離れて住む親戚に書く手紙は手書きでした。
相手を思う気持ちはもちろん、自分の気持ちにも向き合うことが、自然とできていた気がします。
その理由は、書きながら相手の気持ちや書きたい情景を思い浮かべるからです。
SNSやメールでも相手や自分の気持ちに向き合わないのではありませんが、どうしてもササッと仕上げてしまうことが優先されてしまいます。

手書きの手紙は、じっくりと相手の気持ちや自分の気持ちを思いやっているような気がします。
誰かに手紙を書くことで(手紙室は、自分自身に書いてもOK)相手を思いやり、自分とも向き合うのですね。
銀河ホテルは仕事で使うビジネスホテルとは違い、ゆったりと非日常を味わうホテルです。
このような場所で、手紙を書く相手や自分自身と向き合う時間は、とても贅沢なひとときを過ごせるのではないでしょうか。
実際にあれば、行ってみたいホテルです。

じっくりと自分を向き合う時間を作るべきかも・・・。








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